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IKUKO
YAMASHITA
山下 郁子
やました いくこ
フローリスト、
「BOTANICAL ARRANGEMENTS TSUBAKI」主宰
Q1.あなたの「My favorite Henry Dean」は?
Joe clear30(ジョークリア30)クリア
私は繊細な草花の表情を生かすクリアなフラワーベースが好きなのですが、Henry Deanのクリアはふっくらとした丸みや厚みがあって、優しくてあたたかい雰囲気がすごく感じられるんです。
この「Joe」は奥行きが薄いので存在感が強くなりすぎず、縦にすっと伸びたガラスの緩やかなカーブが美しい花瓶。
さまざまな空間に合わせやすいことに加えて、少ない本数のお花やひと枝でもバランスがとりやすく、とても使いやすいです。
Q2.今回の活け込みのポイントは?
山や野に自生する山野草には、摘んでしまうと1、2日しか持たない儚さのあるもの、その瞬間にしか描けない表情を見せてくれる繊細なものが多いんです。私は特にそれらの山野草に癒しを感じていて、常日頃から今の季節にこそ楽しめる表情を活け込みたいと思っています。
今回は「Joe」の温かな印象に合わせて、ふんわりと柔らかなイメージを思い描き、この季節に最も美しい表情を見せるエゴノキやホタルブクロ、クレマチスを合わせました。
Q3.Henry Deanの一番の魅力は?
あたたかさが一番の魅力だと思っています。私にとっては、優しくおおらかな気持ちで活けられる器。私が器から感じ取っているものはHenry Deanを作る方々の内側から出てきたものだろうと今回初めてお会いして感じることができました。
Joeのほかに愛用しているもので、キャンドルホルダーの「Tournon」(トゥルノン)があります。クリアと、乳白色のアイボリーを合わせて10個以上持っていて、お客様を招くときなどにアプローチやエントランス、リビングに並べて楽しんでいます。クリアも素敵ですが、アイボリーにキャンドルを灯したときは柔らかな光が大きく広がり、特に好きなんですよね。Henry Deanの乳白色にしか描けない景色だと思います。
PROFILE
2014年「BOTANICAL ARRANGEMENTS TSUBAKI」を設立。宮原圭史とともに植物での場づくりを行っている。古民家を使った展示や海外メゾンのイベントなどのしつらえ、個人邸から公共施設まで、さまざまな場で花と植物の生命力を表現。都会の暮らしの中で自然本来の姿を感じてほしいと、屋内ビオトープ「OYAMA」も提案している。
HP:https://tsubaki-tokyo.jp
Instagram:@tsubaki_tokyo
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