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HIROYUKI
OKA
おか ひろゆき
岡 寛之
デザイナー、「Hiroyuki Oka Design」主宰
Q1.あなたの「My favorite Henry Dean」は?
Uluru L(ウルル L)モーブグロウ
2、3年前に新作として「Uluru」が出たときに、気になって購入しました。モーブグロウとイエローの2色があって、この色に惹かれたんですよね。
一見、活けにくそうに思われるかもしれませんが、重さがしっかりあるので、長さのある草花や枝ものでもきちんと支えてくれます。大きく横に広げたり、下に垂らすようにしたい場合もバランスを取りやすくて重宝しています。本当に活けやすい器ですね。
Q2.今回の活け込みのポイントは?
今朝、市場に行ったら駐車場の片隅にガクアジサイが自生していたんです。その佇まいが魅力的で、主役が決まりました。もう一つ、何かを合わせたいなと思いながらTISTOUのショールームに来てみたら、目の前の街路樹の枝が気になって、二つを合わせたらコントラストが出て面白いかなと思って生まれたかたちです。
Q3.Henry Deanの一番の魅力は?
僕はここ数年ほど、シーズンごとにショールームの活け込みをやらせてもらっているんですが、一度にかなりの数や種類のフラワーベースに活けるのに、あまり深く考えることなく花を選べるんですよね。手が勝手に動く。許容してくれるフラワーベースなんですよね。なんでもはまるし、成立させてくれる力がある。もはやデザイナーの力はいらないんじゃないかと思うほどです。綺麗な花と美しいフラワーベースがあれば我々は必要ないし、Henry Deanはそれを可能にしてくれます。
悩まずに活けられると、植物にストレスがかからないんですよね。植物は、人間のああしようかな、こうしたいな……という意志が伝わり過ぎない方が、ありのままの最も美しい姿を見せてくれると思うんです。
PROFILE
広島の花店「FleuR AtelieR 談」において、荒井楓久香氏に師事し、花を学ぶ。24歳で渡欧し、デンマーク・コペンハーゲンの巨匠、ターゲ・アンデルセン氏の元で研修。帰国後は世界有数の規模を誇る大田市場内の花の仲卸「フローレ 21」に勤務する。現在は「Hiroyuki Oka Design」の屋号でフリーランスのデザイナーとして活動。2013年に発行した作品集『HiroyukiOka MONOGRAPH』では、「身近な植物である野菜をアレンジする」というデザインコンセプトを打ち出し高評価を得る。
HP:https://www.hiroyukioka.com
Instagram:@oka.hiroyuki_
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