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YUICHI
TSUKADA
つかだ ゆういち
塚田 有一
ガーデンプランナー、フラワーアーティスト、グリーンディレクター、「温室」主宰
Q1.あなたの「My favorite Henry Dean」は?
Sambor high L(ソンボルハイ L)ミネラル
風薫る5月は、一年のなかで最も緑が綺麗な季節。美しく輝く緑を主役にしたいなと思って、草花と一体感のあるグリーン系のフラワーベースを選びました。Henry Deanのフラワーベースは色に品があっていいですよね。
このお話をいただく少し前にショールームで見て気に入った「Sambor high L」に活けようと決めていたので、花材はそのボリュームや雰囲気に合うものを選びました。今回が初使いです。
Q2.今回の活け込みのポイントは?
石楠花などの緑と共に、今が旬のアヤメの仲間を活けたかった。花菖蒲、杜若、黄菖蒲、文目と数種類のアヤメを活けています。菖蒲の仲間は新暦端午の節供の頃に飾られることが多いのですが、本当はもう少し遅い5月中旬がシーズンなんですよね。花はとにかく旬のものを選ぶのが一番だと思っています。
漠然と思い描いたのは、豊かな枝ものの緑にアヤメの仲間の紫を合わせ、黄菖蒲の黄色を添えるイメージ。アトリエに、年明けに購入したセッカヤナギがあって、大きく曲がった枝に葉が勢いよく出てきた雰囲気が良かったので、メインで使おうと決めました。
さらに枝物としては石楠花、山法師を活けてボリュームを出し、上記のアヤメの仲間で色を挿して、日陰葛、サルトリイバラらで背の高い器とバランスをとって緑滴るイメージとしています。
Q3.Henry Deanの一番の魅力は?
僕が講師をしている花活けの教室でよく使用していますが、重さがあって安心だし、どのかたちも花の邪魔をすることがありません。しかも職人さんの手吹きガラスなのにリーズナブルで、教室の生徒さんたちも手に入れやすいし、普段使いしやすい。僕も家でも使っています。
色のバリエーションがあるのも嬉しいですよね。日本の風土から日本人の感性で生まれてくるものとは一味違った色使いがいい。濃い色でも品が感じられるのはHenry Deanならではだと思います。特に花と同じように光を透かしたときが綺麗なので、窓際に置くのが好きです。
PROFILE
立教大学経営学部卒業後、草月流家元アトリエ、株式会社イデーによるFLOWERS@IDEEを経て独立する。「温室」を設立し、作庭をはじめ、花活け、ディスプレイ、オフィスのグリーンデザインなど、植物による空間編集を幅広く手掛ける。赤坂氷川神社「はなのみち」、「花の座 伝芭」、花の連句「めぐり花」など、旧暦や風土に根ざして植物と人の紐帯をたぐる、さまざまなワークショップも展開している。
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